英国ロンドン滞在 ~ぬるめのビールとソーセージ~

お酒 と 文化

2004年、仕事の関係で約1年間ロンドンで生活しました。
一年間のみですが、家族6人で過ごした海外生活は、家族の絆を強くしたように感じています。家族が趣味というとやや語弊がありますが、ロンドン生活は家族にとって大きなイベントでした。

とある二月の寒い朝、傘を忘れて外を歩いている自分がいます。みぞれ混じりの雨にコートが少しずつ濡れていくのを見ながら、ふと考えました。

イギリス人は、テレビなどで語られる通り、あまり傘をさしません。
理由としてよく言われるのが「傘を芸術的にたたむ文化があり、一度開くとたたむのが大変だから」という説ですが、これは今ではあまり当てはまらないようです。

実際、街で売られている傘の多くは日本と同じプッシュ式
私が初めてイギリスの99ペンスショップ(約200円)で購入した傘も、日本製で、定価500円の値札が付いていました。

では、なぜイギリス人は傘をささないのでしょうか?
イギリスの雨は霧雨に近く、さらに風が強いため、傘をさしてもあまり役に立たないことが多いのです。加えて、壊れやすい傘では、かえって邪魔になるのかもしれません。

文化:紳士の国を実感する瞬間

イギリス人はとても親切です。
ベビーカーを押して階段に差しかかると、近くにいる人がほぼ必ず振り返り、「手伝おうか?」と声をかけてくれます。最初はたまたまだと思っていましたが、帰国後、日本ではそうでもないことを実感し、「紳士の国」という言葉を思い出しました。

旅行で訪れたフランスやドイツでは、この反応の確率は日本に近かったように感じます。
ヨーロッパの文化ではなく、イギリスの文化なのでしょう!

また、イギリス人は物をとても大切にします
地震が少ない国ということもあり、築100年以上の住宅を、内装を工夫しながら修理を重ねて使い続けます。ブレア元首相の妻が、中古の目覚まし時計をオークションで99ペンスで落札した話は有名です。

物価は非常に高い一方で、高収入層は一部に限られています。だからこそ、「使えるものは使い続ける」という価値観が根付いているのだと思います。

料理:正直なところ、期待は裏切られる

率直に言うと、イギリスの食事はあまり美味しくありません。
「どうしたら、ここまで味気なく作れるのだろう」と思ってしまうほどです。物価が高い分、なおさら期待との落差を感じました。

中華料理は世界共通なのか、比較的安定しています。
ロンドン・チャイナタウンで食べた北京ダックは、安心感のある味でした。

ロンドン・チャイナタウンで食べた中華料理(北京ダック)

宅配文化も発達しており、インド料理、レバノン料理、バングラディッシュ料理、イタリアンなど選択肢は豊富でした。中でも一番気に入ったのはタイ料理。電話一本で、パッタイやトムヤムクン、スパイスの効いたサラダが届きます。

もっとも、慣れない英語での電話注文は毎回緊張の連続
注文どおりの料理が届いたときは、喜びも倍増しました!

イギリス料理が薄味な理由

イギリス料理が今ひとつな理由の一つに、「塩と胡椒は自分で足す」という文化があります。あえて薄味で提供しているのかもしれません。

イギリス料理の中では、ローストビーフが例外的に美味しいですが、たいていのレストランでは薄味のローストビーフに塩を好みでトッピングする方式になっています。
👉 ローストビーフを日本で作ったエピソードはこちら

ただ、それだけでは説明しきれない気もします。
多くの英国サラリーマンの昼食は、質素なサンドイッチと小さなリンゴ。香辛料も控えめで、フランス人のガーリック文化が気になる、という話もよく聞きました。

スーパーで「これなら外さないだろう」と思ってソーセージをいくつも試しましたが、美味しいと感じたのは半分以下。脂が多く、かなりくどいのです。高級デパートのHarrodsで買っても印象は変わりませんでした。

ただし、BBQのように脂を落とす調理法だと、意外と美味しく食べられました。

ソーセージの皮は分厚く、なかなか破れません。噛み破ると大量の脂がでてきます。

フィッシュアンドチップスと甘いデザート

英国名物のフィッシュアンドチップスは、例外的に美味しい料理です。
ファーストフードですが、今でもお気に入り。日本でももっと普及してほしいと思っています。ビネガーをかける習慣がありますが、これは個人的には少し苦手でした。

デザートはアメリカ同様、とにかく甘いです
塩分は控えめなのに、甘さは極端です。帰国後、この話を近所のケーキ屋さんにすると、「日本人の舌は肥えてるからね」と笑われました

英国のお酒:パブ文化とぬるめのビール

最後にお酒の話を
イギリス人はパブが大好きです。ビールを片手に、何時間もおしゃべりを楽しみます。そのためか、ビールはぬるくなっても、それなりに美味しい味わいです。

暑い季節が少ないこともあり、キンキンに冷えたビールが美味しい時期は限られています。ロンドンでは、少しぬるいくらいのビールを、ゆっくり飲むのがちょうど良く感じました。

日本でギネスビールを飲むと、当時のロンドンの空気を、ふと思い出します。

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家づくりのメインは、主に自宅建築と庭仕事と思っていました。でも、本当に大切なのは、そこに住む人々と理解しています。私と妻のらき子さんは4人の子供を授かりました。上3人は既に独立して仕事をしています。末っ子は、他県にて大学生をしています。家族6人の思い出はいろいろありますが、2004年に家族全員でロンドンで過ごした時間はとても大切な思い出です。

ロンドンは、緯度はかなり高めですが、気候は穏やかで気温は寒くない時期が続きます。ビールは冷たいよりはややぬるめが、気候にちょうど合います。このような気候だからこそ、ぬるめのビールと脂肪多めのソーセージがマッチするのだろうと思いました。

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